反射率モニター装置
概略仕様書
1.概要
本装置はMBE成膜装置に取り付け、膜成長過程における試料の反射率をモニターする装置です。半導体レーザーを試料に照射し、反射した光をホトダイオードで検出、その反射率をパソコンに取り込み、反射率の変化をリアルタイムで表示できます。また、その反射率曲線から試料の膜厚を評価できます。
2.構成
反射率モニターは以下のユニットから構成されます。
1)半導体レーザー及び導入系
2)参照光モニタ光学系
3)反射光集光光学系
4)検出器系
5)信号取り込み制御及び膜厚解析ソフト(ノートPC)
6)筐体
3.各部の機能と仕様
反射率モニター装置は以下の機能と仕様を有しています。
1)半導体レーザー及び導入系
試料を照射するレーザー光源として出力数mW、波長600~700nmの半導体レーザーを用います。波長および出力強度の変動を最小限にするためレーザーは25度Cに温度制御します。レーザー光は光学系により平行光束とし試料に照射します。
2)参照光モニター光学系
試料の反射率を求めるための参照光をミラーにより検出系に導入します。このミラーは測定中レーザー光路外にあり、参照光強度を求めるときに光路中に導入されます。
3)反射光集光光学系
試料からの反射光を集光し、検出系に集光導入します。
4)検出系
試料からの反射光および参照光強度をホトダイオードで受光し検出します。
5)信号取り込み制御及び膜厚解析ソフト(ノートPC)
検出系で検出された信号は増幅され、USBケーブルを介してノート型パソコンに取り込まれます。取り込まれた信号は参照光と比較し、反射率として時間軸に対してプロットします。反射率曲線はリアルタイムで表示します。得られた反射率曲線から現在の膜圧を評価することができます。
6)筐体
本装置はMBE成膜装置の下部フランジに取り付け、容易に着脱可能です。MBE本体をベークアウトするときはMBE本体フランジを取り外すことなく本モニタ装置を外部から取り外せます。